代表的な日本食の一つ、蕎麦。
なんとなく古くからある、伝統の日本食なイメージがありますが、あたなはその歴史や由来をご存知ですか?
今回は、そばの歴史を簡単にまとめてみたいと思います!
蕎麦の歴史と起源
日本蕎麦の発祥、起源については諸説あります。
残念ながら、コレだ!という確かな年代は不明なのです。
しかし、蕎麦の原料となるソバが日本に伝わったのは「奈良時代以前であった」という記録が残っているため、遅くとも奈良時代には蕎麦の起源があったことがわかります。
また、縄文土器から蕎麦料理を食べていたらしき形跡も見つかっているため、日本初期からある料理だった可能性もあります。
時代を追ってみていきましょう。
初期の蕎麦とは
今では蕎麦というと、代表的な日本の麺料理ですね。
ですが、その起源は麺ではありませんでした。
粒のまま粥にしたり、「蕎麦がき」と呼ばれる、蕎麦粉で作った餅状のものを蕎麦として食べていたものでした。
これが、現在の麺料理である蕎麦の由来です。
私は食べたことがありませんが、今でも蕎麦がきを提供している蕎麦屋もあるようです。
現在の日本蕎麦が確立したのは
麺料理としての蕎麦は「蕎麦を切ったもの」という意味で「蕎麦切り」と呼ばれています。
今では「蕎麦=蕎麦切り」の意味で使われることがほとんどですが、正しくは「蕎麦切り」という名称になるのです。
この蕎麦切りの始まりは、平安時代~安土桃山時代とされています。
しかし記録上で最も古いものは、1574年でやっと登場します。
1574年に長野県にあるお寺の修復工事で『蕎麦切りが振る舞われた』との記録が残っているのです。
その当時に蕎麦切りが存在していた証拠ですね。
この蕎麦切りの発祥地もまた諸説あります。
長野県、もしくは山梨県とされることが多いため、甲信地方が発祥と言えそうです。
日本蕎麦が一般普及した時代とは
一般的に普及し始めたのは、江戸時代中期頃と考えられています。
それまでは上で説明した「蕎麦がき」が食べられていました。
江戸時代中期以降、江戸を中心に蕎麦切りが普及を始めます。
将軍へ蕎麦が献上されたという記録も残っています。
日常的に食べる食として一般普及したとは言っても、献上品の一つとなる程の地位を確立していたということがわかります。
ちなみに平安時代では、蕎麦がきを振る舞われた上流階級の歌人が蕎麦のことをこう表しています。
「食膳にも据えかねる料理(=食べ物ではない)」
全く真逆の評価です。
時代と共にモノの価値は大きく変わるものですね。
まとめ
蕎麦料理の歴史はかなり古く、縄文時代から蕎麦料理を食べていた可能性もあります。
そう考えるとなんだかロマンを感じますよね。
とはいえ、現代の蕎麦と同じ形で一般的に普及し始めたのは江戸時代に入ってから。
古いようで新しい日本蕎麦の歴史、なんとも面白いものですね。