最近、出汁の味がわからない、出汁の味が薄いと感じている人が多くなっているようです。
せっかく高い素材の材料を買ってきて手間暇かけて出汁を取ったというのに、味もしないし家族の反応もいまいち。
これでは何だかガッカリですよね。
そこで出汁の味がわからなくなってしまった理由と、どうしたらわかるようになるのか改善方法を調べてみました。
背景にはあの便利な調味料が影響しているのかも・・・
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出汁の味がわからないのは「顆粒(粉末)だし」に原因があった
本来の出汁は、昆布やかつおから取ったものを言いますよね。
天然の美味しい出汁で料理したくて家庭でやってみたけれど、なんだか薄くて味がしない・・・
「出汁ってもっと風味豊かな味がするものじゃないの?」って思ってしまいます。
この悩み、現代人なら多くの人が直面する問題かもしれません。
それはどこの家庭でもよく使われている「顆粒だし」。
粉状になっているから時間がない時でもすぐに使うことができて、さらに美味しく出来上がる万能調味料です。
出汁の味と言えばこの味だと思っている人も少なくありません。
でも、この中には食塩、砂糖、かつおエキス、調味料(アミノ酸等)などが入っています。
この化学調味料(アミノ酸等)を含んだ食品の味に慣れてしまうと・・・
味覚障害になる危険性があると噂されています。
おいしいからといって、じゃんじゃん使っていると、ついつい味の濃い味に慣れてしまうわけです。
だし本来の味というよりも、塩分でおいしく感じてしまうということ。
濃い味のだしに慣れてしまうと、食品本来の味であるだしを感じにくくなってしまうのです。
ですので、「出汁の味がわからない、薄い」というのも、だしの素のうま味に慣れすぎてしまって、自然の味が感じにくくなっているのが原因かもしれません。
調味料(アミノ酸等)は何でできている?
食品の裏の成分表に書かれている「調味料(アミノ酸等)」という表示をよく見かけますよね。
これは元々、L-グルタミン酸ナトリウムからできています。
わかりやすく言うと・・・「味の素」のことです。
今では、顆粒だしだけではなく、ほとんどの食品に含まれています。
- インスタントラーメン
- コンビニ弁当
- ファーストフード
- お菓子類
- スープの素
- 加工食品全般
どの食品にも入っていますので、気になる人は家庭にある食品をチェックしてみてください。
添加物であるとはいえ、安全性は認められているものになりますので安心して食べても大丈夫ですよ。
味覚異常になる理由は生活習慣の乱れ
便利な添加物のグルタミン酸ナトリウムを摂ることで、本来の味覚を感じにくくなるというのは一説としてあります。
その他にも、味覚異常はこのような理由によって引き起こされています。
- 精神的ストレス
- 栄養不足
- 生活習慣の乱れ
「味がおかしい」とか「味がわからない」という人は生活習慣を見直してみましょう。
過度なダイエットや喫煙をしたり、濃い味付けの料理ばかり食べたりしていませんか?
精神的ストレスがかかりすぎることも影響してくるようです。
生活リズムを整えて、バランスの良い食事をしていくことが大切だと言えますね。
味覚異常を改善するなら亜鉛を摂ろう
舌の表面には味蕾(みらい)と呼ばれる味を感じるセンサーのような器官が無数に存在しています。
「甘み」「塩み」「酸み」「苦み」「うまみ」は味蕾があってこそ感じることができるのです。
味蕾は7~10日ほどでその細胞が入れ替わりますが、そのために必要なのが亜鉛の成分です。
食生活の乱れなどで亜鉛不足になると味蕾の数が少なくなり、味覚に異常が出てきてしまいます。
亜鉛を多く含む食品は以下のものが代表的です。
- 牛肉、レバー
- チーズなどの乳製品
- 牡蠣、カニ、イワシ
- しいたけ
- わかめ、ひじき、もずく
普段の食事で亜鉛を摂取できているのは、必要量の半分ほどと言われています。
ですので意識して食事の中に取り入れていくように心がけてみてくださいね。
難しいようでしたら、サプリで補うのもひとつの手かもしれません。
生活習慣も見直したけど出汁の味がしないなら
「悪い生活習慣も改善して、食生活にも気を遣っている。それでも出汁の味を感じない!」という人はどうしたらいいでしょうか。
まずは、「正しい出汁の取り方」を試してみてください。
スーパーで売っている安いかつお節パックでは、なかなか美味しい出汁は取れません。
薄かったり生臭さの原因になったりしますので、素材にも気を付けてみましょう。
それから硬水だと出汁が出にくいので軟水で取ってみるといいですよ。
さらに出汁にはある程度の塩分があると味が引き立ちます。
正しい出汁の取り方ができているようなら、塩分を足して調整してみてくださいね。
まとめ
出汁の味がわからないという悩みは現代人であれば誰にでも起こりうることかもしれません。
数々の便利な食品も多くありますが・・・
人間が持っている本来の機能を取り戻すために、生活習慣や食生活を今一度、見直してみてはいかがでしょうか。