お店でつけ麺を注文しようとメニューを見た時に・・・
【大盛り・特盛り無料】という文言を見たことがある人は少なくないのでは?
私も初めて、つけ麺を食べに行ったときは、
「大盛り無料?!めっちゃサービスいいやん!初めてつけ麺食べにきたけど、いいお店見つけた?」
と思ったものです。
しかし、他のつけ麺を扱う多くのお店で、大盛無料サービスを行っているんですよね(笑)
それにラーメンとつけ麺の両方がメニューにあるのに、『つけ麺だけ大盛無料』のお店も少なくありません。
一体なぜ?
あわせてチェック
つけ麺は麺量が多いことが基本
大盛り無料サービスを行っていることの多いつけ麺。
そもそも通常の並盛り(中盛り)自体、ラーメンよりも麺量が多い傾向にあります。
お店にもよりますが、だいたいラーメンの麺よりも、1.5倍~2倍程度の麺量のお店が多いですね。
この麺量が多い理由の一つとして、つけ麺はスープがない(少ない)ので、ラーメンよりも食べ応えが少ないことが挙げられます。
ラーメンなら最後にスープを飲み干します。
ですが、つけ麺の場合は、スープ割りを頼めば飲み干せますが、皆がスープ割を頼むわけではありませんからね。
ちなみに麺量の多いつけ麺は、一般的なラーメンよりもハイカロリーな食べ物であることを忘れてはいけません(笑)
大盛り無料サービスの影には原価が・・・
さて、ただでさえ麺量が多いつけ麺ですが、さらに大盛り無料サービスのお店も少なくありません。
- 「えっ?利益大丈夫なの?」
- 「もしかして店長さん、ボランティア精神豊富なの?」
- 「それともドMなの?」
そんな心配をしたくなりますが、大盛り無料でも利益は大丈夫なんです。
ドMの可能性は否定できませんが、利益はしっかりでていますのでご安心を(笑)
なぜ大盛り無料サービスを行っても利益が出るかと言うと、ズバリつけ麺は【原価の低い食べ物だから】です。
ラーメンの原価率はスープが高い
つけ麺の価格設定の多くは、一般的なラーメンと同程度に設定されています。
一般的な飲食店の場合、メニューの価格設定を行う際には、相場と原価を考慮します。
ラーメンの場合で原価の一例を出してみましょう。
- 麺:51円
- スープ:225円
- チャーシュー:20円
- 海苔:3円
- メンマ、もやしなど:10円
参考:
https://www.google.co.jp/amp/news.livedoor.com/lite/article_detail_amp/12874148/
当然、店舗にもよりますが、ラーメンの場合【スープの原価が異様に高い】ことが一目瞭然でわかります。
まぁ、ラーメン店の多くはスープに手間暇お金と命をかけていますからね、当然と言えば当然かもしれません。
つけ麺にはスープがない
一方、つけ麺の場合には、つけ汁はあれども、スープはありません。
「つけ麺のつけ汁と、ラーメンのスープで何が違うんだ?」
こう思う人は多いでしょう。
ラーメンのスープは、少量のタレ(カエシ)と呼ばれるものに、大量の鶏ガラや豚骨などで出汁を取ったスープを加えて作ります。
一方、つけ麺のつけ汁の場合は、大量のタレ(カエシ)に少量のスープを加えて作ります。
そして、最も原価が高いのが【鶏ガラや豚骨などで出汁を取ったスープ】です。
特にラーメンの場合にはこのスープが命なので、様々な材料で出汁を取り、しかも長時間煮込むためガス代もかかり原価が高くなります。
ちなみに、つけ麺にもスープ割りはあります。
ですが、あくまでオプション的なものなので、ラーメン店のように前日の夜から大量の豚骨、鶏ガラを煮込んで手間暇かけた大量のスープを準備する必要もありません。
つまり、つけ麺自体はラーメン店とは違って、スープがない(少ない)ので、はるかに原価の低い食べ物となっているのです。
つけ麺屋は原価率のいいお店?少しでも客に還元?
先のラーメンの原価の一例で考えると、つけ麺の場合、スープがなくつけ汁です。
つけ汁の詳しい原価は調べられませんでした。
ですが、ざっくりラーメンのスープの半分くらいだとすると、つけ麺の方がラーメンよりも、原価で100円程度安いということになります。
そして、つけ麺の価格帯はラーメンと同程度です。
つまり、つけ麺の場合、原価から考えると麺量をラーメンの3倍にしても平気と言うことです。
消費者としては、そのぶん値段を安くしてくれと言いたくなりますが、まぁ、商売ですからね(笑)
もしかして?大盛り無料の本当の狙いは・・・
さて、最初のほうに、つけ麺は並盛りでもラーメンよりも麺量が多いお店が多く、その理由の一つは『ラーメンよりも食べ応えが少ない』という説明をしました。
そして原価が安いため、多くのお店で大盛り無料サービスも実施しています。
一見すると、お店の優しさのようにも思えますし、私もずっと『大盛り無料はつけ麺屋が、お客に利益を還元してくれている』と思っていました。
しかし、今回この記事を書いていて思いました。
原価という観点で考えてみると、少し違う解釈ができるかもしれません。
※根拠乏しい個人的な感想です。
その違う解釈とは・・・
お店からしたら『スープ割を注文されると、原価が上がるのでスープ割を頼みにくくしているのではないか?』ということです。
ラーメンを扱わないつけ麺屋ならまだしも、ラーメンとつけ麺の両方を扱うお店の場合、ラーメンのスープを、スープ割に使っているお店も多いと思います。
そしてスープは、原価が高いです。
その場合、スープ割を注文されてしまうと、ラーメンと同程度の原価になってしまいます。
「それなら原価の安い麺で腹を膨らませてしまえ!」
原価を考えると、お店にはそんな思惑があって、麺量を多くしたり、大盛り無料サービスを行っているのでは・・・?
まぁ実際のところはわかりませんけどね^^
まとめ
つけ麺の麺が多い理由、大盛り無料サービスをやっている理由は、同価格帯のラーメンに比べて、原価が安いことが挙げられます。
つまり、つけ麺の場合、大盛りを頼まないと割高で損をしているということです!!
ちなみに、私が過去に行ったお店の中には、『麺3人前まで増量無料』という超太っ腹なサービスをやっているお店がありました。
3人前は、さすがに食べられないし、つけ汁も足らないですけどね (笑)