どんな季節に食べても美味しいうどん。
その中でも鍋焼きうどんは、寒い日に食べると身体がポカポカ温まる冬の名物です。
ところで鍋焼きうどんという名前ですが、焼いてないのになぜ「焼き」がつくのかご存知ですか。
「焼くというより、むしろ煮ているのに、なんで焼きなの??」と疑問がわく方も多いはず。
今回は、鍋焼きうどんの名前の由来や、その理由についてご紹介します。
鍋焼きうどんの名前の由来
鍋焼きうどんの名前の由来は、京都や大阪を中心に用いられた上方語(かみかたご)という方言に関係しています。
鍋焼きうどんは江戸時代の終わり頃、大阪で誕生。
昔は鍋を囲炉裏(いろり)に吊るして直火にかけて、料理を煮焚きしていました。
それを「焼(た)き」とも言うし、「焼(や)き」とも呼んだのです。
そう!鍋を火にかけることで、鍋を「焼いて」いますね。
制作工程の中に具そのものを「焼く」場面はありません。
鍋を焼いているから、「鍋焼き」という名前がついたのです。
鍋焼きうどんと煮込みうどん
一方で、煮込みうどんというのも存在します。
いくら鍋を焼いていると言ったって、鍋焼きうどんは鍋で煮込んで作っていますよね。
では煮込みうどんとの違いは一体何なんでしょう。
何か根本的な違いでもあるのでしょうか。
ここではっきりさせましょう!
鍋焼きうどん(なべやきうどん)は、うどんを用いた料理で、煮込みうどんの一種。うどん屋では単に「鍋焼き」とも呼ぶ。
引用元:ウィキぺディア【鍋焼きうどん】
なんと!
鍋焼きうどんも煮込みうどんの一種であるとのことでした!
そんな煮込みうどんには様々な種類が存在します。
代表的なのが、名古屋の味噌煮込みうどん、山梨県のほうとうなど。
味噌煮込みうどんは味の濃い八丁味噌を使うところも多いので、少しお汁が辛め。
生卵を落とすと少しまろやかになります。
ほうとうは、味噌汁と一緒に打ち粉のついた生めんを入れて煮込んだものです。
具材のだしが効いたうどんと味噌汁。
相性抜群ですよね。
必然的に煮込みうどんは味が濃くなります。
普通のうどんより煮込む時間が長いので、麺に味がしっかり染み渡るのです。
鍋焼きうどんの作り方
鍋焼きうどんは、通常のうどん料理と調理法が異なります。
普通は、麺と具、つゆを別々に加熱し、どんぶりの中でそれらを合わせます。
一方で、鍋焼きうどんは全ての具材を鍋で調理します。
熱々の鍋のまま提供されるのも鍋焼きうどんならではですね。
鍋焼きうどんに入れる具(一例)
- 卵
- ねぎ
- かまぼこ
- 好みの野菜類
- 肉類(牛、鶏)
他にも、てんぷらや、つみれなどいろんな具材を入れるのも◎。
出汁が出て美味しいこと間違いなし!
作り方(1人分)
- 1人用の小鍋に、水500CC、めんつゆ3倍濃縮をお玉1杯分入れる
- 茹でうどんを1袋入れる
- お好みの具材を上に乗せる
- 最初は強火で煮立ったら蓋をずらして弱火で煮る
- 灰汁を取り、具材に火が通ったら完成!
お鍋ひとつで手軽に作れるのも鍋焼きうどんの魅力ですね。
1人暮らしの学生さんにはお財布に優しいですし、風邪を引いたときにもさっと作れるお料理です。
食べるときは熱々の鍋のまま直接食べてもいいし、小さなお椀によそって食べてもいいですね。
そのまま火にかけるだけ、という手軽な商品も多く販売されています。
まとめ
鍋焼きうどんは、鍋を火にかけて焼くのが大きな特徴です。
見た目が他のうどんと差別化されるので、ほとんどのうどん屋さんのメニューにあるのではないでしょうか。
一方で調理には、ある程度時間を要するので、立ち食いのお店などではメニューにない場合もあるかもしれません。
鍋料理は真夏の暑い日に食べるより、冬の寒い日に温まりたいから食べる、といったイメージ。
でも、やはりうどんは日本のソウルフード!季節関係なく食べたいと思ったときに食べてみてくださいね。