普段、うどんや蕎麦に何気なくかけている七味唐辛子。
食卓には、なくてはならない定番調味料ですよね。
私も大好きで、色々な食べ物にかけてしまいます。
そんな、七味唐辛子。
実は、種類によって材料の組み合わせや、配合量が違うということはご存知でしたか?
今回は、そんな奥が深い七味唐辛子について調べてみました。
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七味唐辛子の歴史
1625年、江戸時代に初代からしや徳右衛門によって、江戸の薬研堀(現代の両国橋のあたり)で売り出した事が始まりです。
当時、薬研堀は医者や薬問屋が集まる場所でした。
そんな場所で「体にいい漢方薬を普段の食に利用できないか」と考えられたのが七味唐辛子のはじまり。
それが、江戸で人気のお蕎麦にぴったりの薬味だったことから、人気に火がつきどんどん全国に広まっていきました。
当時は、風邪予防によく食べられていたそうです。
七味唐辛子の主な材料9種まとめ
そんな江戸時代から続く七味唐辛子。
メインとなる材料は、実は7ではなく9つあります。
- 赤唐辛子
- 山椒
- ごま
- 青じそ
- 生姜
- 青のり
- 麻の実
- 芥子の実
- 陳皮
※麻やケシと聞くと驚くかもしれませんが、問題ない可食部です。
この9種類の中から、7種類を調合して作られています。
(さらに他の材料が含まれることもあります)
その材料や調合の違いで、風味や辛さにも変化が出るのです。
では、なぜ材料や調合が違うのでしょうか?
材料の組み合わせが異なる理由
七味唐辛子の中身が違うのは、関西と関東の食文化の違いに理由があるという説があります。
関東では、濃口醤油が定番で、蕎麦が最も庶民的な食べ物でした。
七味唐辛子も、そんな食文化に合わせて、辛味を強調したピリッとした味わいになっています。
それに比べて、関西では薄口醤油が定番で、うどんが庶民に親しまれていました。
なので、関西では薄口醤油に合わせた、香りや風味が楽しめる七味唐辛子が定着しています。
- 辛さを楽しみたい→関東の七味唐辛子
- 香りを楽しみたい→関西の七味唐辛子
もちろん、料理に合わせて七味唐辛子を使い分けるのもおすすめです。
七味唐辛子の定番!日本三大七味の中身は?
七味唐辛子には、人気の3ブランドがあることをご存知でしょうか。
日本三大七味と呼ばれ、たくさんある七味の中でも特に伝統深い七味唐辛子です。
そんな人気の七味唐辛子のお店がこちら。
日本三大七味
- やげん堀 七味唐辛子本舗 (東京・浅草)
- 七味屋本舗(京都・清水寺)
- 八幡礒五郎(長野・善光寺)
この3つのブランドも、それぞれに個性があり、調合方法が異なっています。
三大七味の中身の違いをみていきましょう!
1.やげん堀 七味唐辛子本舗
日本でもっとも歴史のある、七味唐辛子発祥のお店です。
やげん堀の七味
- 唐辛子
- 黒ごま
- 焼き唐辛子
- 陳皮
- 山椒
- 芥子の実
- 麻の実
焼き唐辛子と生の唐辛子の2種類を使って、辛さに深みを出しているのが特徴。
香り高い山椒や、ごまの風味を楽しめます。
ピリッとした辛さも楽しめる、まさに関東の七味唐辛子といった感じ。
こちらの商品は、お土産や通販でも人気が高く、やげん掘の定番人気商品。
店舗に行くと、自分好みのオリジナル七味を調合してくれます。
機会があれば、ぜひお店に行ってみたいですね。
2.七味屋本舗
こちらは、京都の清水寺の参道にある有名店です。
七味屋本舗の七味
- 唐辛子
- 山椒
- 麻の実
- 白ごま
- 黒ごま
- 青のり
- 青じそ
七味屋本舗の七味唐辛子は、唐辛子以外は全て香りがあるのが特徴です。
山椒の香りが和食にもよくあいます。
関西の七味唐辛子の代表で、辛さよりも香りを楽しむ七味唐辛子。
辛いのが苦手な方でも、食べやすいですね。
3.八幡礒五郎(やわたやいそごろう)
長野の大門町にあるお店。
善光寺の境内で七味唐辛子を売り始めたのが始まりです。
八幡礒五郎の七味
- 唐辛子
- 山椒
- 麻種
- ごま
- 陳皮
- 紫蘇
- 生姜
香りが良く、色も鮮やか。
香りと辛さの調和のとれた独特な味わいで特徴です。
こちらも関東の七味唐辛子で、ピリッとした辛さを楽しめます。
歴史を感じる容器で、お土産にも喜ばれますね。
店舗では、お好みの基本調合を5種類から選んで、そこから自分の好みに合わせて様々な種類の素材を調合できますよ。
まとめ
普段何気なくかけている七味唐辛子。
地域によって、味が違ってくるのは面白いですね。
料理に合わせて、気分に合わせて、ついついたくさん揃えてしまいそう。
色々な七味唐辛子に、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。