日本の国民食となっているラーメン。
手軽に食べられて満腹になるので、大人から子供までラーメンは人気は根強いです。
ところでヌードルとラーメンの違いってわかりますか?
どっちも麺だから同じ意味だと思いますよね。
身近なところでいうと日清食品のカップヌードル。
これはカップラーメンだから、ヌードル=ラーメンというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
これらの違いを調べてみると、予想外の違いがわかりました。
その違いについて語源や意味、材料の違いなど、様々な角度から注目していきます。
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ヌードルとラーメンの語源を探る
まずはそれぞれの語源を探ってみます。
ヌードルの語源
ヌードルは英語の”noodle"(ヌードル)の外来語です。
もともとのヌードルの語源はギリシャ語の「ヌーデル」に由来します。
ヌーデルとはサナダムシやミミズといった細長い生き物のことを意味する言葉です。
(気持ちわるっ)
その姿に麺が似ていることからヌーデルと呼ばれるようになったようです。
食品なのにその例えはどうかと思いますが、きっと初めて麺を見た人からしたら、そう表現するしかなかったのかもしれませんね。
ラーメンの語源
ラーメンの「拉(ラー)」は中国語で「引っ張る」、「麺(ミェン)」は小麦粉を意味しています。
手打ちラーメンを作るとき、手で引っ張りながら麺を伸ばして細い麺を作っていきますよね。
その姿が漢字にも込められて拉麺となりました。
それが中国から日本に渡る際に、訛って「ラーメン」として伝わったという説もあります。
ヌードルとラーメンの語源を探ると、ヌードルは西洋の麺、ラーメンは中国の麺ということがわかりますね。
ラーメンはヌードルの一種
辞書でヌードルと調べると「麺類」と出てきます。
麺類っていろいろ種類がありますよね。
そば、うどん、そうめん、冷麦、パスタなどなど。
このような麺類の総称として「ヌードル」という言葉が使われます。
つまり、ヌードルの種類の1つにラーメンがあるということになります。
ヌードル=ラーメンというよりは、ヌードル>ラーメン。
ヌードルのほうが広く、麺類全体を意味します。
ヌードルの知られざる真実!
ヌードルの意味は麺類の他に、もう1つあるんです。
それは、まさかのパスタ!!
パスタの一種で日本のきしめんのように帯状になっているもの。
確かにヌードルの語源からもわかるように、西洋の麺ですから、パスタの一種と言われても頷けますね。
パスタの本場イタリアでは、帯状になっているパスタが数百種類もあるとか。
そもそも麺類全般というよりは、こちらのニュアンスが先だったのかもしれません。
パスタヌードルの種類
ヌードルは断面が平たく幅のある長い麺ですので、パスタの中でもロングパスタに分類されます。
ヌードルの種類は数百もあって紹介しきれないので、代表的なものをいくつか調べました。
- パッパルデッレ
- タリアテッレ
- フェットチーネ
- タリオリーニ
順にみていきます。
1.パッパルデッレ
パッパルデッレの語源となる”pappare”はイタリア語で「食いしん坊」という意味です。
麺の端がギザギザになっていてリボンのように可愛いです。
幅が20mm前後のかなり極太な麺が特徴です。
プリっとした歯切れの良い食感を楽しめます。
2.タリアテッレ
イタリア北部で主に呼ばれる名称です。
イタリアのボローニャが発祥で、イタリア語の”tagliare”(切る)が語源だと言われています。
幅は5㎜前後。
シコシコとした歯ごたえが特徴的です。
3.フェットチーネ
イタリア中部から南部では「フェットチーネ」と呼ばれています。
日本でも馴染みがあるヌードルの種類はフェットチーネではないでしょうか。
幅は7.5㎜前後。
モチモチでプリっとした食感がいいですね。
4.タリオリーニ
主に北イタリアで作られています。
タリアテッレやフェットチーネより幅が狭くなった種類のものです。
幅5㎜前後。
噛み応えがあり、喉越しのいい食感です。
ほうれん草やトマトなどの野菜のペーストを練り込んだものも数多くありますよ。
ヌードルとラーメンの材料の違い
麺を作るときの材料にも違いがあります。
ヌードルを作るには、小麦粉・卵・塩・オリーブオイルが必要になります。
他の麺類と比較して、卵が入っているかどうかが判断基準になるようです。
一方のラーメンは、小麦粉・かんすい・塩・水が必要です。
かんすいとは、中華麺の製造に使うアルカリ塩水溶液のことです。
小麦粉に混ぜることで柔らかさや弾力性をもたせることができ、このかんすいのお陰で麺の風味や食感、色合いが変わってきます。
どちらも小麦粉からつくられる麺ということは共通していますが、材料の違いで随分違う麺が出来上がるのですね。
ヌードルとラーメン、麺の太さの違い
ヌードルは幅の太い麺で、種類にもよりますが・・・
5㎜~20㎜までと太さにもだいぶ差があります。
平べったいので、厚さはありません。
1㎜くらいの厚さのものが多いです。
ラーメンの麺の太さは、製麺機に装着する切り歯のサイズで決まります。
- 極細麺:1.1㎜
- 細麺:1.15~1.4㎜
- 通常:1.5㎜
- 太麺:1.7~1.87㎜
- 極太麺:2.2~3㎜
何気なく食べているラーメンもこんなにも太さが違うのですね。
ラーメンの極太麺でも3㎜程度ですので、ヌードルはその倍以上の太さの麺ということになります。
ヌードルとラーメンの味の違い
ヌードルの種類のパスタを食べる時は、クリーミーなソースや濃厚なソースと相性が良いです。
ソース自体が重たいミートソースやボロネーゼソースだと、麺全体にソースの味が絡んで更に美味しく食べることができますよ。
ラーメンの味はご存じの通り、醤油、味噌、塩、豚骨などがあります。
やはり麺の太さとスープの絡み方がマッチしないと美味しいラーメンにはなりません。
細麺はツルツルとした喉越しと歯切れの良い食感が特徴です。
スープとよく絡むため、さっぱりしたラーメンや昔ながらの中華そばに合います。
太麺はコシが強くモチモチ食感で食べ応えがあります。
コッテリ系のラーメンやつけ麺などの濃厚なスープとの相性が抜群です。
ラーメンも太麺になるにつれて、スープが濃厚な味のものと相性がよくなりますね。
その点でいうとヌードルとも共通する部分があります。
しかし決定的なポイントがあります。
ソースをかけるのか、スープをかけるのかという点です。
ヌードルはソースをかけて絡めながら食べる麺です。
ラーメンは上からスープをかけて食べる麺です。
同じ小麦粉から作られる麺類ですが、ヌードルとラーメンにはこんなにも違いがあるなんて驚きですね。
ヌードルとラーメンの違いまとめ
冒頭でヌードル=ラーメンなんじゃないかとお伝えしました。
でも本来の意味から考えると、完全にヌードル≠ラーメンです。
まとめると、
- 語源から西洋の麺か中国の麺なのかわかる
- ラーメンはヌードルの一種として考えることもできる
- ヌードルと呼ばれるバスタの種類がある
- 材料、麺の太さ、味に至るまで、まったく別物の麺だった
ということがわかりました。
パスタの意味でのヌードルはラーメンではありません!!
同じ意味ではないことが分かったところで、またラーメンやパスタを食べると楽しいですね。