つるつるっとした喉越しと、サッパリ感が魅力のところてん。
カロリーもほとんど無いので、ダイエット中のおやつとしても人気ですね。
対して、デザートの名わき役、寒天。
みつやクリームと共に口の中を賑わせてくれますよね。
しかし、その透明な見た目から、寒天とところてんってなんとなく同じ物だと思っていませんか?
実は、寒天とところてんは同じようで違うのですよ。
寒天とところてんの違いまとめ
寒天とところてんの一番の違いは、作り方にあります。
また、そのほかにも様々な部分で異なってきます。
それぞれ見てみましょう。
ところてんの作り方
ところてんは、原料となる天草(てんぐさ)という海藻を煮て、冷やし固めた物です。
食べる際には「ところてん突き」という道具で、細長く突き出して麺のようにして頂きます。
スーパーで売られているパックの物は、すでに麺の状態になっていますね。
ところてんの原料の天草や、ところてん突きはネットでの取り扱いがあるので、自宅で作ることも可能ですよ。
既製品を買ってしまうのも良いのですが・・・
自分でチャレンジしてみると絶対楽しいですよ。
ところてん突きのあの感覚は、一度やったら忘れられない気持ちよさがあります(笑)
寒天の作り方
寒天は、突き出す前の棒状のところてんを凍らせて乾燥させた状態の物。
江戸時代に、屋外に放置していたため凍って白っぽくなったところてんが、寒天となって広まったと言われています。
産地の違い
ところてんは原料が海藻のため、伊豆などの海沿いの地域で主に作られています。
一方、原料こそ同じものの寒天は、主に内陸の長野県や岐阜県で作られています。
製造工程が違うので、主要な産地も違うのですね。
おまけ:くず切りとの違い
ちなみに、ところてんや寒天によく似た食べ物の「葛切り」。
葛切りは、葛(くず)という植物から作られる「葛粉」からできています。
この葛粉を水で溶いて、加熱して固めた後に、細長く切ると葛切りになります。
葛粉の主成分はでんぷんなので、葛切りは100グラムあたり135キロカロリーもあります。
対して、ところてんや寒天は100グラムあたり3キロカロリーほどしかありません。
葛切りは、ところてんや寒天とはまったくの別物ですね。
黒蜜をかけたくず切りは美味しいですが・・・
健康の為にはところてんや寒天で代用した方が良さそうです。
成分と食感の違い
ところてんは、天草を煮出して固めた物なので、食物繊維が豊富で海藻のミネラルも少量含まれます。
しっかりとしたコシもありますね。
手作りのところてんは、天草の甘みや磯の風味まで感じられます。
対して寒天は、凍らせて乾燥していく過程で、独特の磯の香りやミネラル分は抜けて、色もより透明に近くなっていきます。
寒天を戻してゼリー状にしても、ところてんほどのコシはありません。
食物繊維はところてんと同じく、寒天にも豊富に含まれています。
ところてんと寒天の食べ方色々
ところてんを食べる時の味つけは、地域によってさまざまです。
関東より北では主に、酢醤油にからしを添えていただきます。
関西では黒蜜をかけて頂くので、和菓子のような扱いです。
他に、甘めの三杯酢や、出し汁で味付けして食べる地域もありますよ。
寒天にも様々な食べ方があります。
中でもメジャーな食べ方はやっぱり、砂糖で甘く味付けしてデザートとしてですね。
常温でも固まったままなので、和菓子の装飾などにも使われています。
食物繊維が入った寒天は、カロリーが低くても満腹感を得られるという特徴もあります。
そのため、スープに入れて食べる細長い「糸寒天」は、ダイエット食としても人気です。
まとめ
ところてんも寒天も、おおもとの原料は「天草」です。
できる順番としては、ところてんから寒天ができるという事がポイントです。
最近では寒天でつくったゼリーで、ところてん風のデザートを作ることもあります。
この場合は「ところてん風の寒天ゼリー」ということになります。
なんともややこしい話ですね(笑)