シンプルなだしをベースに、魚介のうまみがたっぷり詰まった塩ラーメン。
その美味しさに虜になってしまったという人も多いはず。
今回はそんな塩ラーメンの発祥や歴史をまとめていきます。
塩ラーメンのルーツから今に至るまで、その進化の軌跡をおっていきたいと思います。
塩ラーメンの歴史|発祥となったお店はどこ?
塩ラーメンの発祥は1884年(明治17年)函館の「養和軒」の南京そばがルーツだといわれています。
※すでに閉店しています。
当時の詳しいレシピや資料は現存していませんが…
1884年の函館新聞の養和軒の広告に、「南京そば15銭」というメニューがあった事からこのように言われています。
この養和軒の南京そばが、のちの現在の塩ラーメンや函館ラーメン、志那そばのルーツだと考えられます。
塩ラーメンは日本最古のラーメンだった?
長年、国内最古のラーメンは1910年に出店した、東京浅草「来々軒」の醤油ラーメンだと言われてきました。
しかし、それよりも26年も前から函館の養和軒で南京そばを提供していたという資料が見つかり状況が一変。
現在は日本最古のラーメンは塩ラーメンだという説が有力となりました。
資料が極端に少なく詳細は定かではありませんが、現在見つかっている日本のラーメン文献の中では、最も古いものとなります。
発祥については諸説存在し、定かではない。
1884年(明治17年)の函館新聞(1997年1月1日に創刊した函館新聞とは無関係)に、函館船場町(現・函館市末広町)に開店した華僑の経営による洋食店「南京御料理 養和軒 アヨン」4月28日付の広告に「南京そば」が掲載されている[2]。この広告には、「南京そば15銭」の記載があるが、養和軒の南京そばと現在のラーメンとの関連性を正確に示す、レシピなどの資料は発見されておらず、函館がラーメンの発祥とする説は定かではない[3]。
醤油ラーメンよりも先に、塩ラーメンの文化ができていたのは意外です。
塩ラーメンブームが2000年に起こる…
歴史が深い塩ラーメンですが、醤油や豚骨、味噌ラーメンと比べるとお店で見かける事は少ないラーメンでした。
しかし、2000年頃より塩ラーメンブームが到来し、見かける機会が多くなりました。
- メニューに塩ラーメンを追加するお店
- 塩ラーメンを看板メニューに変えるお店
- 塩ラーメンの専門店
こだわり系の塩ラーメンが一気に受け入れられるようになりました。
この頃はラーメンの細分化が進み、ハイレベルなお店が多く出店され始めた時期です。
こだわりのラーメンを提供するお店と、味にこだわるラーメン通のニーズがっちりマッチしたのでしょう。
これを機に更に塩ラーメンが進化していきます。
塩ラーメンで有名な店
今でも行列必須の有名店です。
さらに進化した最新の塩ラーメン店達…
2000年頃より塩ラーメンブームが起こり、その後はさらに各店様々に変化しています。
今までの函館ラーメンを筆頭とする、魚介だしの塩ラーメンだけでなく、趣向を凝らしたラーメンが増えています。
そんな現代の塩ラーメン店と言える、こだわりのお店を3店舗ご紹介します。
1.麺や金時:ミシュランも認める鶏だし塩ラーメン
西武池袋線の江古田駅から徒歩8分ほどの「麺や金時」。
看板メニューの「塩らぁ麺」は、鶏の挽肉で取っただしとヒマラヤ岩塩ベースで作ったスープです。
塩ラーメンと言うと魚介ベースというイメージですが、鶏ベースの塩ラーメンも美味しいですよ。
塩のさっぱり感は残しながらも、鶏の豊潤な油が混ざって最高です。
なんと、ミシュランビブグルマンという、ミシュランがおすすめするお店にも選ばれている程の名店です。
それでいて価格は1杯860円。
今まで魚介系塩ラーメンしか食べたことがない、という人は是非食べてほしいです。
店舗概要
- 住所:東京都練馬区小竹町1-2-7
- 電話:03-5926-7566
- 営業時間:11:00~14:00/17:30~20:00
- 定休日:月曜日/第2火曜日/第4火曜日
2.麺処銀笹:スープを使った〆も最高
JR新橋駅より徒歩5分の「麺処銀笹」。
日本料理店出身の店主が作るラーメンは、鶏や豚、昆布や煮干等様々なだしを合わせ作る芸術的一品です。
また、銀笹の塩ラーメンの楽しみはサイドメニューで作る〆の鯛めし茶漬けです。
まずは鯛めしをそのまま楽しみ、あとから残りのスープ注いで食べます。
塩ラーメン通の人も新たな発見があり、楽しめる事間違いなしですよ。
店内も落ち着いた雰囲気がある為、女性にもおすすめな塩ラーメン店です。
店舗概要
- 住所:東京都中央区銀座8-15-2 藤ビル 1F
- 電話:03-3543-0280
- 営業時間:11:30~15:00/17:30~22:00
- 定休日:日曜/祝日
3.麺屋六感堂:王道魚介だしに+αでアレンジ
JR池袋駅より徒歩10分の「麺屋六感堂」。
塩ラーメンらしい王道の魚介系をだしがベースのラーメンです。
六感堂が変わっているのは、麺やトッピング。
特に看板メニューの「しおグリーンゆずみつば」は、他のラーメン店にはない塩ラーメンに仕上がっています。
ポイント
- ユーグレナ配合のもちもち麺
- ゆずとみつばの爽やかな味わい
- 香味油・七味・黒胡椒の香辛料で自分好みに
店内も明るくきれいな為、男性はもちろん、女性にも大変人気なラーメン店です。
店舗概要
- 住所:東京都豊島区東池袋2-57-2 コスモ東池袋 101
- 電話:03-5952-6006
- 営業時間:11:30~15:00/17:30〜21:00
- 定休日:火曜日
まとめ
今回は塩ラーメンの歴史についてまとめていきました。
今まで塩ラーメンと言えば、シンプルな魚介系ラーメンが主要でしたが、最近では各店で様々な進化を遂げています。
また、美味しく作るのが難しいと言われるラーメンでしたが、市販品でも美味しい商品が増えてきました。
シンプルですが奥深い塩ラーメンの魅力にどっぷりつかってみてはいかがでしょうか?