普段の食生活で、何気なく使っているだし。
メニューを考える上で、肉や魚、野菜などの食材の栄養のバランスは気にしつつも・・・
肝心な「だしの栄養について」はあまり考えることはないのでは?
料理の引き立て役、脇役として影の存在のだし。
でも、だしの栄養は吸収もよく、効果も色々と検証されているんですよ。
だしの栄養とその効果について、調べてみました。
健康になるための秘訣がいっぱいです!
あわせてチェック
だしの栄養とは
だしは和食文化においてなくてはならない食材です。
そんなだしですが・・・
はたして栄養はあるのでしょうか。
その答えは・・・
イエス!!
昆布やかつお節、煮干しや椎茸、さらに鶏肉など多種多様な種類があります。
そんな豊富な食材から出るだしに栄養がない訳がありませんよね。
その中でも今回は、日本の一般家庭で最も使われている昆布だしとかつお節だしにクローズアップしてご説明します!
昆布だしの主な栄養成分
昆布に含まれる主な栄養はコチラ。
ポイント
- ミネラル
- 水溶性食物繊維
- 色素成分
- うま味成分
順に見ていきましょう。
1.ミネラル(無機質)
昆布には豊富なミネラルが含まれています。
- カルシウム
- 鉄
- ナトリウム
- カリウム
- ヨウ素
特にカルシウムは100グラム中の含有量は、なんと牛乳の6倍以上にもなります!
2.水溶性食物繊維
- アルギン酸
- フコイダン
海藻特有の水溶性食物繊維。
糖質や脂質の吸収を抑えたり、コレステロール値の上昇も抑制してくれます。
また、アルギン酸は、高血圧や動脈硬化を進める塩分(ナトリウム)の排出をしてくれる作用があり、成人病の予防になります。
3.色素成分
- フコキサンチン
フコキサンチンは、脂肪が体内にたまるのを抑制する働きがあり、特に内臓脂肪に効果があります。
また、血糖値を下げる働きも注目されています。
4.うま味成分
- グルタミン酸
うま味成分のグルタミン酸は、胃腸の作用を促し過食を防ぎます。
また、旨味によって減塩効果も期待できます。
かつお節だしの主な栄養成分
昆布に負けじとかつお節にも豊富な栄養が含まれています。
ポイント
- たんぱく質
- ミネラル
- ビタミン類
- 必須脂肪酸
- うま味成分
順に見ていきます。
1.たんぱく質
かつお節は、約7割がたんぱく質という高たんぱくな食材です。
そのたんぱく質の中には、9種類もの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
- トリプトファン
- リジン
- メチオニン
- フェニルアラニン
- スレオニン
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
- ヒスチジン
2.ミネラル(無機質)
- カルシウム
- リン
- 鉄
- ナトリム
- カリウム
- etc
かつお節に豊富に含まれるカルシウムはだしの中にも溶け出すので、カルシウム不足を補うことができます。
3.ビタミン類
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンD
- ナイアシン
ビタミン類は、良質なたんぱく質を体内に取り込むために必要な栄養素です。
4.必須脂肪酸
- EPA
- DHA
動脈硬化を予防すると言われている必須脂肪酸(オメガ3)のEPAとDHAが豊富に含まれています。
5.うま味成分
- イノシン酸
動物性の旨味成分であるイノシン酸は、昆布の旨味成分グルタミン酸と合わさると、その相乗効果で旨味が倍増します。
だしの栄養素を効果的に摂る方法
昆布と、かつお節の栄養素を効果的に取り入れるコツについて説明します。
より効果的に摂取する方法をご紹介します。
昆布だしの注意点
昆布は、出来るだけ乾燥させた状態で保存します。
常温保存でも大丈夫ですが、より美味しい状態でいただくには、冷蔵庫での保存をおすすめ。
ジップロックなどの密閉容器に、使いやすいようにカットした状態で保存。
ただし!カットの仕方で栄養の出方が全然変わってきます!
栄養とうま味を余すところなく、だしにするには、図のように横にカットすることが大事。
細胞を壊すことによって、よりうま味がとれるのです。
細胞を壊すことで栄養がでる。
芯に対して横向きに切るとより細胞が壊れやすく栄養が
より出やすくなる。検証実験
①10gの昆布を使用
②芯に沿って縦に切る 横に切る 同じ時間でだしをとる
③昆布の旨味を機械で計測してグルタミン酸の量を比較縦に切ると、2.71
横に切ると、2.82
横向きに切ったほうがより多く栄養がだしに出た。参考:林修の今でしょ!講座より
また、昆布の表面についている白い粉を洗ってしまうことはいけません!
大事なうま味成分の一種「マンニット」を洗い流してしまうことになります。
昆布を使用する直前に、固く絞った付近でサッと拭く程度で十分です。
※摂り過ぎ注意
昆布にはたくさんのヨウ素が含まれています。
甲状腺ホルモンをつくるために必要なミネラルなのですが・・・
過剰摂取すると今度は甲状腺ホルモンが作られなくなってしまうことも。
カラダにいいからと、長い期間に渡り、大量に食べ続けることで、甲状腺機能が低下することも。
甲状腺の病気を抱えている方は、昆布の摂取量には気をつけるようにしましょう。
かつおだしの注意点
かつお節は、できれば本枯節のかつお節を購入し、使うたびに専用の削り器を使って削ることをおすすめします。
削り方にコツが必要ですが、最近では簡単にかつお節を削れるタイプの削り器も登場しています。
かつお節の保存は、ラップや保存袋に入れてから冷蔵庫で保存をします。
乾燥し過ぎると削る時に粉上になってしまうため、しっかりと密閉して保存することが大事です。
まとめ
日本の食卓に欠かせない食材のだし。
食事が美味しくなるだけではなく、豊富な栄養も含まれているとは嬉しい限りですよね!
毎日の食事にだしを取り入れて、成人病予防や免疫力アップで健康的な生活を送っていきましょう。