のど越しがツルっと食べやすい食べ物。
そう、そうめんです。
暑い夏、食欲が落ちてきますが、そうめんならツルッといけて美味しいですよね♪
そんな、そうめんの中でもかなり有名で人気なのはやっぱり・・・揖保乃糸。
そこらで売っている安物とは一味違う高級品、贈答用にも利用されていますよね。
しかし揖保乃糸って実はめちゃくちゃ種類があるんです。
どんなランクを選べばよいか・・・
そこで今回は揖保乃糸の種類と違いをまとめてみました!
あわせてチェック
揖保乃糸のランクについて
そもそも揖保乃糸にランクがあるってご存知でしたか?
厳正な基準が設けられており、明確に区別されているのです。
このランクを誰が決めるのかと言えば・・・
揖保乃糸の特産地『兵庫県手延そうめん協同組合』によって決められます。
はてな
兵庫県手延そうめん協同組合とは、明治時代からの古い歴史を持ち、兵庫県たつの市に本部を置いています。
手延そうめん「揖保乃糸」の生産者が組合員。
主な仕事は、原材料の仕入れや組合員が生産した製品の販売です。
揖保乃糸を小麦粉の質や原材料、麺の細さ、製造時期などの違いによって厳正なランク分けをしているのです。
揖保乃糸ランク種類まとめ
では、揖保乃糸ランクの種類を見ていきましょう。
揖保乃糸ランクは大きく分けて7種類。
種類
- 三神:約250円
- 特級:約166円
- 縒りつむぎ:約138円
- 播州小麦:約138円
- 熟成麺:約117円
- 上級:約80円
- 太づくり:約220円
※太づくりは1束80gの目安です。40g換算にすると137円程度なので播州小麦と同等くらいです。
ランクというよりも亜種なので別枠です。
また、販売店、時期その他によっても値段は上下します。
以上の順番となっています。
価格が高い順から書いてみました。
価格は1束50gの目安です。
上級はスーパーでよく見かけますが、三神や特級はなかなかお目にかかれない高級品なんですよ。
では、小麦粉の質や原材料、麺の細さ、製造時期に注目して更に解説していきますね。
最高グレードの高級品!三神(さんしん)
- 帯の色:黒
- 原材料:厳選された原料小麦粉
- 麺の細さ:0.55〜0.60mm
- 製造時期:12月下旬〜翌2月上旬
- 値段:約250円(50gあたり)
手延そうめん「揖保乃糸」の中でも最高級品。
組合が選抜指定した数軒の熟練者にしかつくれないため、製造量は全体のごく僅かです。
時期によって手に入らないのは、12月から翌年2月までの限られた期間に製造し上級品よりも細く仕上げるため。
こだわりの強さがうかがえますよね。
贈答品としても最適|特級
- 帯の色:黒
- 原材料:厳選された原料小麦粉
- 麺の細さ:0.65〜0.70mm
- 製造時期:12月〜翌2月
- 値段:約166円(50gあたり)
iTQi国際結流味覚コンテストで「優秀味覚賞」を6年連続3ツ星受賞。
iTQiとは国際味覚審査機構の事で、世界中の食品・飲料品の「味」の審査をし、優れた製品を表彰・プロモーションしています。
安定した品質と独特ののど越し・コシの強さで極めて優秀なそうめんです。
こちらも、三神同様、熟練者によって生産されています。
三神との違いは麺の細さと製造時期ですね。
(三神の方がより細い)
五つ星ひょうごに選定された一品|縒つむぎ(よりつむぎ)
- 帯の色:紫
- 原材料:国内産の小麦粉
- 麺の細さ: 0.70〜0.80mm
- 製造時期:12月〜翌3月
- 値段:約138円(50g換算)
こちらは五つ星ひょうごに選定されています。
五つ星ひょうごとは、ひょうご五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)らしさを全国にアピールするために平成24年から行われているイベントのことです。
地域代表に選出された、と言い換えても良いかも知れませんね^^
国内産の小麦だけを使用したそうめんで、程よい弾力がもちもちとした食感を生み、小麦粉本来の風味が味わえます。
原料にこだわりあり|播州小麦
- 帯の色:緑
- 原材料:ふくほのか、ゆめちからのブレンド
- 麺の細さ:0.90〜1.10mm
- 製造時期:11月〜翌3月
- 値段:約138円(50gあたり)
粘りが持ち味の小麦「ふくほのか」と弾力性のある小麦「ゆめちから」がブレンドされた播州小麦を使用したそうめん。
小麦の旨味を最大限に引き出すブレンドだからもちもち感がたまりません。
同じく小麦に特化した縒つむぎとの違いは、小麦の種類と麺の細さです。
一味違うコシの強さ|熟成麺
- 帯の色:金
- 原材料:小麦粉
- 麺の細さ:0.70〜0.90mm
- 製造時期:12月〜翌3月
- 値段:約117円(50gあたり)
「揖保乃糸」の職人技の伝承を目的に誕生した、厚生労働省認定の国家資格である「製麺技能士」有資格者謹製の手延べそうめん。
製造後1年間、組合専用倉庫でゆっくりと熟成させているので、コシが強く歯ごたえが抜群です。
最もメジャー|上級
- 帯の色:赤
- 原材料:小麦粉
- 麺の細さ:0.70〜0.90mm
- 製造時期:10月〜翌4月
- 値段:約80円(50gあたり)
こちらもiTQi国際結流味覚コンテストで「優秀味覚賞」を6年連続3ツ星受賞しています。
「揖保乃糸」の中でも歴史のある帯の手延そうめん。
価格帯も手ごろで味も良い為か、全生産量のおよそ85%を占め一番愛されている商品ですね^^
噛み応え抜群|太づくり
- 帯の色:赤紫
- 原材料:北海道産小麦「きたほなみ」
- 麺の細さ:1.10〜1.50mm
- 製造時期: 5月・9月
- 値段:約220円(80gあたり)
他のランクとは別枠と言っても良いのが太づくり。
その名の通り、ふと~いそうめんです。
北海道の広大な大地で育った小麦粉「きたほなみ」から作り出されています。
本来の手延べ製麺より少し太目なので心地よい噛み応え。
受け継がれた技が生み出した清新の風味の逸品となっています。
番外編:揖保乃糸ばち
- 値段:約60円(50gあたり)
めっちゃ安いですよね!
それもそのはず、揖保乃糸を製麺する際にできる、はしっこ部分を集めたものとなります。
形状が「三味線のばち」に似ていることから、この商品名となっています。
長さが8cmほどと短く、通常のそうめんとしていただくには不向きです。
地元では、みそ汁やお吸い物として親しまれています。
ひね(古)について
揖保乃糸には通常のそうめんと「ひね(古)」と呼ばれる熟成されたそうめんがあります。
ひねとは、管理の行き届いた専用の倉庫で1年間熟成させたもの。
高温・多湿の梅雨時期に小麦粉内に含まれる酵素が働き、そうめん内の資質が変化します。
それに伴い、でんぷんやたんぱく質に影響し、そうめんのコシや舌触りが更によくなるんです。
つまり、揖保乃糸熟成麺は「ひね」という事になりますね。
まとめ
揖保乃糸にはランクがあって、それぞれに違いとこだわりがある事がわかりました。
そうめんのだいご味は、より細く、コシが強くてのど越しがいいところ。
「ちょっと高過ぎる・・・」と敬遠しがちな最高級「三神」や特級品ですが、一度は試してみたいものですね。
自分で食べるには高いけど、お中元なら・・・?
あの人の喜ぶ顔が見たい場合には選んでみるのも良いかも知れません。
小麦粉にこだわったものや熟成に力をいれたそうめんも興味を引きます。
普段選びがちな帯の色をたまに変えてみるのもツウな選び方ではないでしょうか。
また、同じ帯の色でも熟成されたひねだとどう違うのか確かめてみたいものですね(笑)